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脳卒中・・・22

最初はここでの訓練の見学です、タイプと言われる訓練はワープロの入力でこれは覚えなくてはと思いました。
ゴム印の訓練は今はもう時代遅れの、使用もされないゴム印を使って行なうものでしたが、麻痺した左手のリハビリには役に立つとは考えました。
でもなんでこれが職業訓練なのだ??

簿記もできれば覚えたいと思っていましたが、電卓を使ってたし算をする作業でイライラがつのるだけのものす。
それに小学校の計算ではなんの役にも立ちそうもありませんでした。

OT(作業療法)はみんなのおしゃべりばかりで、なにも訓練しているようには思えませんでしたし、PT(リハビリ)ではここぐらいは素足のよさを理解してくれると思い「裸足でやってもよいか」と聞いたのですが、玄関での答え以上に訳の分からない理由でそれは否定され、それでもいいはる僕のことばは「君はきまりを守れないのですか」という言葉で無視されました。
それで「悪法も法だからな、」と腹が立ちましたから言ってしまいました。

いつも靴下を履き、靴を履くことが僕に強要され、専属の医者も食堂にチェクに来て靴下履かないかんよ、とわざわざ注意します。僕以外にも靴下をはかない人はいるのにです。
それよりも頭にくるのは、入所者以外の職員にはそれが許されているかのように、突っ掛け草履に素足など皆あたりまえのようなことなのです。
これは飼い馴らすためだな、有無は言はさないつもりなんだと思いました。

最初に玄関を通って廊下を歩いたときに受けた印象は、つまらない色眼鏡となってしばらく物事を公正に見る判断力を失わせてしまいました。そして実につまらないことなのですが不平の芽はどんどん大きく育ちます。

リハビリに関しては部屋でやり、時々通う病院で指示して貰おうと決め、ゴム印は手の訓練、と納得して励みます。
簿記は新発見でした、頭がどうも少し変なようで自分で「7」を入力しているつもりでも「9」と入力してしまうなどということが頻繁にあるのです。
間違えないようにと指差確認していても「7」と発音までして押したキーは「9」だったりするのです。
1枚のプリントを計算するのに何度やっても同じ答えが出ませんから、1週間もかかるなどということは当たり前なのです。もう簿記などという決して間違ってはいけない仕事には絶対就けないと思いしりました。
まあ、簿記など、もともと嫌いでしたから、たいしてショックにはなりませんでしたが。
タイプという訓練はワープロの入力の練習でした。
これはきっとなにかのためになると思いました。
その操作は本来そんなに難しいものではなかったのですが、何度やってもすぐ次の日には忘れています。信じられないことですがちゃんと使いこなせるようになるのには一年以上かかったかも知れません。

古い記憶は正確に残っているようなのに(もっともこれは自分だけにしか分からないことなので、本当にそうなのかどうかは定かでありませんが)新しくものを覚えることは、随分苦手になっているようでした。
こうして自分のことを再認識させられてみると、どうもあまり人にお薦めできるような代物ではなく、がっかりしました。
by takaryuu_spring | 2007-02-20 23:54


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